大切なお洋服をしまっている間に心配なのは、衣類害虫による「虫食い」。
しっかりと対策をするために、今回はどんな害虫がいるのか?どんなお洋服が狙われやすいのか?をご紹介します。
衣類害虫の種類と特徴
衣類害虫の種類には主に以下の種類があります。
「ヒメカツオブシムシ」「ヒメマルカツオブシムシ」などのカツオブシムシ類
「イガ」「コイガ」などのイガ類
これらの害虫は、ウール・カシミヤ・シルク・アンゴラ・アルパカ・モヘヤなどの動物繊維を好んで食べます。
その中でもカシミヤ・アンゴラなどの高級衣類が大好物なため、特に被害を受けやすくなります。
衣類害虫は気温が15度以上になる春から秋にかけて活動をします。
しかし、近年のエアコンや暖房の普及により、1年中季節を問わずに活動できるようになったため、冬場でも虫食いの被害が出てしまう危険性があります。
「ヒメカツオブシムシ」・「ヒメマルカツオブシムシ」の特徴
カツオブシムシ類は動物繊維を好んで食べますが、ポリエステルなどの合成繊維や綿・麻でも、汗や食べこぼしなどで汚れている箇所があると食べてしまいます。
上から下に向かって衣類を食べていく習性があるため、重ねていた衣類全てに虫食い穴ができてしまうということもあります。
「イガ」・「コイガ」の特徴
「衣類に付く蛾」ということから「衣蛾(イガ)」と呼ばれます。
イガ類はタンスの中などの暗くジメジメしたところに発生しやすく、幼虫の時は毛織物・絹織物・カーペットの繊維を食べます。
さらにその繊維とフンで筒状の巣を作るため、衣類と同系色となりなかなか見分けがつきにくく、虫がついてしまっていることに気付かないということも。
動物繊維も好んで食べますが、木綿などの植物繊維や合成繊維の汚れた部分も栄養源としているため注意が必要です。
次回はこれらの衣類害虫への対策である「防虫剤」と「防虫加工」に関する知識をお届けします。